家の外観は色や形だけでなく、どんな外壁材を選ぶかによっても雰囲気がガラリと変わります。
ここ40~50年はセメント等を原料とする窯業系サイディングが主流。工場で大量生産されるため、ほかの外壁材に比べてコストを抑えやすいというのが大きな理由です。
一方、木目調や石目調などデザインやカラーバリエーションの豊富な点が窯業系サイディングのメリット。
しかし、色や見た目は似せられても、手触りやあたたかみなどの”素材感”までは、完全に再現することはできません。
つかした建築では長く外観デザインを愉しめるよう、外壁材にも飽きのこないシンプルなものを使用しています。
素材感のある漆喰や板張り、そして無機質でスタイリッシュなガルバリウム鋼板。
漆喰は継ぎ目のない美しい仕上がりが特徴的で、きちんと手入れをすれば100年以上も長持ちします。
ただし、多孔質で表面がざらついているため、汚れが付着しやすく浸透しやすいのが難点。そのため、排気ガスや湿気の多い立地では使用を避け、日当たりや風通しがよい場所に使用します。
幹線道路沿いや住宅の密集した風通しのよくない場所には、メンテナンス性のよいガルバリウムを。
板張りの外壁も漆喰と同様、風通しのよい場所を好みます。
湿気の多い場所に板を張ると、どうしてもカビが生えたり腐ったりと劣化がすすみやすくなってしまいますから。
劣化から守るためには定期的なメンテナンスが必要で、そういった手間を考えると広範囲を板張りで仕上げるのは難しく、これまでは玄関まわりなど部分的な使用が中心でした。
そのようなメンテナンスの手間を減らすため、今後は板張りに木材防護保持剤の『ウッドロングエコ』を組み合わせて、耐久性・耐候性を高めていこうと考えています。
ウッドロングエコは天然成分が原料で、環境に優しいだけでなく、基本的に塗り直し不要。
腐朽菌の侵入を防止し、板張りの品質と美観を長く維持できるため、今後つかした建築の家でも全面板張りという選択肢が増えてくるかもしれません。
ウッドロングエコで仕上げた板張りの外観は、写真ではなかなか風合のよさが伝わらず、これまで積極的にお客さまにすすめることができずにいました。
近い将来、つかした建築のショールームを建築したいと考えていますが、そのときは外観を全面板張り+ウッドロングエコで仕上げる予定です。
板張りの味わい深さを多くの人に見ていただきたいと思っていますので、楽しみにお待ちください!