今、お住まいに『内窓』を設置する方が増えているようです。
内窓というのは、既存の窓の上からもうひとつ室内側に取り付けた窓のことで、断熱を目的として行うリフォーム工事のひとつです。
窓が二重になるので、二重窓とか二重サッシなどとも呼ばれています。
壁や屋根に比べ、窓表面というのは熱が逃げやすく冷気の入りやすい場所なので、内窓を取り付けることで窓と窓の間に空気層をつくり、部屋の断熱性を高めることができるのです。
また、築年数の古い家ではアルミサッシが使われているのが一般的ですが、内窓には熱を伝えにくい樹脂サッシが用いられることが多いため、より断熱性の向上に効果を発揮します。
それでは、なぜ今、内窓を取り付ける人が増えているのでしょうか?
現在、国では住宅の省エネ化を推進するための3省連携キャンペーンが展開されています(住宅省エネ2023キャンペーン)。
国土交通省による『こどもエコすまい支援事業』。
経済産業省・環境省による『先進的窓リノベ事業』。
経済産業省による『給湯省エネ事業』。
この3つの支援事業です。
昨今の電気代高騰を受け、必要に迫られて住宅の省エネ化に取り組む人が増えているのでしょうけれど、なかでも『先進的窓リノベ事業』の補助対象となる内窓設置は、比較的手軽な工事でありながら、高い断熱効果を得られることで、人気が高まっていると考えられます。
(『こどもエコすまい支援事業』でも窓リノベの補助を受けられますが、補助率は『先進的窓リノベ事業』の方が高いです)
たとえば、リビングの掃き出し窓1つに内窓を取り付けた場合、補助額は69,000円から124,0000円。
快適度は上がるし、電気代は下がるし、確かに悪くないですね。
『先進的窓リノベ事業』では、内窓設置だけでなくガラス交換やサッシの交換も補助の対象で、いずれも窓の大きさ、ガラスやサッシの性能に応じて補助額が異なります。
追記しておくと、『こどもエコすまい支援事業』の補助金は、ZEHレベルの住宅新築に100万円、省エネリフォームで5万円から60万円の補助金が出ますが、新築の場合は補助対象が子育て世帯と若者夫婦世帯に限られます。
『給湯省エネ事業』は新築・リフォームを問わず、エコキュート・ハイブリッド給湯器・エネファームの設置で5万円または15万円の補助を受けられます。
いずれの補助金も、申請できるのは事業者登録をした施工会社に限られますので、ご確認を。
残りの冬を快適に過ごしたい方、今年の夏や次の冬に向けて省エネ住宅の新築や省エネリフォームをご検討中の方は、ぜひ補助金の活用をご検討ください。