ウッドショック以降、高止まりしていた木材価格は2023年に入ってやや落ち着きを見せ始めています。
それでも、もとの水準に戻っているとは言い難く、建材や住宅設備の値上げに関してはいまだ落ち着く気配を見せません。
そんななか、これまでと同じように家を建てていれば、お客さまの負担は大きくなりすぎてしまいます。
自社のコンセプトを曲げず、品質を下げずに、少しでも家づくりにかかる費用を下げるには、どうすればよいのでしょうか。
つかした建築でも、その方法を日々模索しています。
先日お伝えした『造作建具』も、その一例ですね。
そして、最近、見直しをすすめているのが断熱材。
今、当社で使用しているのは『木質繊維断熱材』ですが、今後は『グラスウール』を併用していくことも検討しています。
グラスウールはガラス繊維でできた断熱材で、数ある断熱材のなかでもトップクラスの断熱性を誇ります。
しかも、価格が安いため、きちんと施工すればコストを下げつつこれまで以上の断熱性を確保することが可能。
そのグラスウールの新製品が登場し、断熱性能がさらに向上したのを機に、壁断熱をグラスウールに変更することを考えています。
木質繊維断熱材の最大の利点は、夏の暑さに強いところ。
夏の日差しをダイレクトに受ける屋根部分には今後も木質繊維断熱材を使い、軒や庇で直射日光をカバーできる壁部分には冬の寒さに強いグラスウールを入れる。
品質を下げることなく、むしろ年間を通した快適性を向上させながらコストを抑えることのできる、新しい選択です。
まだ検討段階ではありますが、お客さまにとってメリットがあるようなら、実現に向けての準備を進めていこうと思っています。
このように、つかした建築では今後も時代の変化に合わせて試行錯誤しながら、お客さまによりよい提案をしていきたいと思っています。